給付金の申請期限まとめ|過ぎると受け取れなくなる7つの手続き

退職後の給付には、それぞれ期限があります。過ぎると、条件を満たしていても受け取れません。
とくに任意継続は20日、国民健康保険は14日、傷病手当金の時効は2年、失業手当の受給期間は原則1年です。この4つは押さえておいてください。
- 手続きごとの期限の一覧
- とくに見落とされやすい3つの期限
- 期限を過ぎてしまったときの対応
給付金の手続きは、複数の窓口にまたがります。それぞれに期限があり、誰かがまとめて教えてくれるわけではありません。
この記事では、退職後に関わる期限を一覧にまとめました。
期限の一覧
| 手続き | 期限 | 起算点 |
|---|---|---|
| 国民健康保険への加入 | 14日以内 | 退職日の翌日から |
| 国民年金への切り替え | 14日以内 | 退職日の翌日から |
| 健康保険の任意継続 | 20日以内 | 退職日の翌日から |
| 失業手当の受給期間 | 原則1年 | 離職日の翌日から |
| 受給期間の延長申請 | 働けない状態が30日を過ぎた日の翌日から | 早めの申請を推奨 |
| 再就職手当の申請 | 1か月以内 | 再就職した日の翌日から |
| 傷病手当金の時効 | 2年 | 労務不能であった日ごとに、その翌日から |
金額に直結するのは、受給期間・受給期間の延長・傷病手当金の時効の3つです。
見落とされやすい3つの期限
1|失業手当の受給期間(原則1年)
失業手当を受け取れるのは、離職日の翌日から1年間です。所定給付日数が残っていても、この期間を過ぎると受け取れません。
| 意味 | |
|---|---|
| 所定給付日数 | 何日分受け取れるか(90日〜360日) |
| 受給期間 | いつまでに受け取るか(原則1年) |
この2つは別のものです。日数が残っていても、期間を過ぎれば受け取れません。
療養で働けない期間があった場合や、手続きが遅れた場合に、期間内に受け取りきれなくなることがあります。
2|受給期間の延長申請
病気やケガ、妊娠・出産・育児、家族の介護などで30日以上働けない状態が続いた場合、受給期間を最長4年まで延長できます。
ただし申請しないかぎり、自動では延長されません。
傷病手当金を受け取っている方は、生活が成り立っているため失業手当のことを考える機会がなく、気づいたときには期間が過ぎていたというケースが起こりやすいところです。
詳しくは失業手当の受給期間は1年をご覧ください。
3|傷病手当金の時効(2年)
傷病手当金の時効は、労務不能であった日ごとに、その翌日から2年です。
ここは他の期限と考え方が違います。「最後にまとめて申請しよう」と考えていると、古い分から順に時効になっていきます。
| 労務不能だった日 | 申請できる期限 |
|---|---|
| 令和6年4月1日 | 令和8年4月1日まで |
| 令和6年5月1日 | 令和8年5月1日まで |
| 令和6年6月1日 | 令和8年6月1日まで |
1日ごとに期限が動きます。まとめて申請する場合、古い分から順に時効を迎えます。
体調が優れず申請を後回しにしてしまう方がいますが、できるだけ月ごとに申請することをおすすめします。
時系列で見る
期限を過ぎてしまったら
過ぎてしまった場合の扱いは、手続きによって異なります。
| 手続き | 過ぎた場合 |
|---|---|
| 国民健康保険への加入 | さかのぼって加入します。保険料もさかのぼって請求されるため、総額は変わりません |
| 任意継続 | 原則として加入できません。国民健康保険か扶養を選ぶことになります |
| 受給期間の延長 | 原則としてさかのぼれません。ただし事情によっては相談できる場合があります |
| 失業手当の受給期間 | 残日数があっても受け取れません |
| 再就職手当 | 相談の余地がある場合があります。ハローワークへご確認ください |
| 傷病手当金 | 時効を過ぎた日の分は請求できません。時効前の分は請求できます |
期限を過ぎたように見えても、起算点の考え方が違っていたり、個別の事情が考慮されたりすることがあります。
「もう無理だろう」と自己判断せず、ハローワークや保険者に確認してください。相談は無料です。
月収と退職予定日を入れるだけで、受け取れる見込み額と、
いつまでに何をすればよいかが表示されます。
※ 試算です。実際の支給は各窓口の審査により決まります
よくある質問
複数月をまとめて申請することもできます。ただし時効は日ごとに進むため、古い分から順に請求できなくなります。また入金もその分だけ後になるため、月ごとの申請をおすすめします。
原則として加入できません。国民健康保険への加入か、ご家族の扶養に入ることを検討してください。国民健康保険は、退職日の翌日にさかのぼって加入することになります。
受給期間が過ぎている場合、原則としてさかのぼって延長することはできません。ただし個別の事情によって取り扱いが異なる場合がありますので、まずハローワークへご相談ください。
離職票を待っている間も受給期間は進みます。2週間を過ぎても届かない場合は会社へ連絡し、対応されなければハローワークに相談してください。離職票なしで仮の手続きができる場合があります。
金額への影響が大きいのは、受給期間の延長です。申請しないと失業手当の権利がまるごと消えるためです。次に任意継続の20日、傷病手当金の時効2年の順になります。
まとめ
- 国民健康保険・国民年金は14日、任意継続は20日以内です
- 失業手当の受給期間は、離職日の翌日から原則1年です
- 療養などで働けない場合は、受給期間の延長を申請してください
- 傷病手当金の時効は、日ごとに2年です。ためずに申請してください
- 再就職手当は、就職した日の翌日から1か月以内です
制度そのものは公開されていますが、期限をまとめて教えてくれる窓口はありません。それぞれの窓口が、それぞれの制度のことしか案内しないためです。
退職後の予定を立てる際に、この一覧をご活用ください。ご自身のケースで確認したい場合は、一度ご相談いただいても構いません。
- ハローワークインターネットサービス|基本手当、受給期間の延長、再就職手当
- 全国健康保険協会(協会けんぽ)|傷病手当金、任意継続被保険者制度
- 厚生労働省|健康保険・雇用保険制度の概要
失業手当の受給期間は1年|延長を知らずに権利を失う人が多い理由
退職後の健康保険はどうする?3つの選択肢と保険料の比較
再就職手当とは?早く決まるほど得をする一時金の計算方法
退職後にもらえるお金の全体像|制度・期限・手続きの総まとめ
本記事は制度の一般的な説明です。期限の取り扱いは、個別の事情により各窓口が判断します。
当サービスは民間の相談サポートであり、公的機関ではありません。手続きそのものに関するお問い合わせは、各窓口へお願いいたします。
本記事に記載の内容は、令和7年8月1日時点のものです。制度改正により変更される場合があります。
※本記事は制度の一般的な説明です。個別の可否・金額は、健康保険の保険者およびハローワークの審査により決定されます。記事内容は公開時点の情報にもとづきます。