コラム

退職後にもらえるお金の全体像|制度・期限・手続きの総まとめ

/最終更新:2026年8月5日
この記事について

退職後に受け取れるお金と、負担が減る制度の全体像をまとめました。

制度は複数あり、それぞれ別の窓口が担当しています。全体を見渡してから、必要なところを詳しく読むという使い方を想定しています。

この記事でわかること
  • 退職後に受け取れる3つの給付
  • 負担が減る制度と、必要な手続き
  • 状況別に、どの記事から読めばよいか

退職を考えたとき、まず気になるのは「いくら受け取れるのか」だと思います。

ただ、給付は1つではありません。受け取れるお金と、負担が減る制度、それぞれに手続きと期限があります。この記事で全体像を整理します。

受け取れるお金|3つの給付

図解1|退職後に受け取れる主な給付
給付 前提 金額の目安 期間
傷病手当金 働けない(労務不能) 月収の約3分の2 通算1年6か月
失業手当 働ける(就労可能) 退職前の給与の50〜80% 90日〜360日
再就職手当 早期に再就職した 残日数 × 日額 × 60〜70% 一時金

傷病手当金と失業手当は、前提となる状態が正反対のため同時には受け取れません。

金額の例

35歳・月収30万円の方で試算した目安です。

受け取る内容 総額の目安
失業手当のみ(自己都合・90日) 約56万円
失業手当のみ(会社都合・180日) 約112万円
傷病手当金(18か月)+ 失業手当(90日) 約416万円

ご自身の場合の金額は受給シミュレーターで確認できます。

詳しくはこちら

負担が減る制度

受け取るお金だけでなく、出ていくお金を減らす制度もあります。いずれも申請が必要です。

図解2|負担を軽くする制度
制度 内容 窓口
国民健康保険料の軽減 会社都合・特定理由離職者の場合、前年の給与所得を30%とみなして計算 市区町村
国民年金保険料の免除・猶予 失業を理由とする特例あり。前年の所得は審査から除かれます 市区町村・年金事務所
住民税の徴収猶予・減免 納付を待ってもらえる場合があります 市区町村
自立支援医療 精神疾患での通院の自己負担が原則1割に 市区町村
高額療養費 1か月の医療費が上限額を超えた分が払い戻されます 健康保険の保険者

いずれも自動では適用されません。申請が必要です。

期限の一覧

図解3|過ぎると取り返せない期限
手続き 期限 起算点
国民健康保険・国民年金 14日以内 退職日の翌日から
健康保険の任意継続 20日以内 退職日の翌日から
失業手当の受給期間 原則1年 離職日の翌日から
受給期間の延長申請 働けない状態が30日を過ぎた日の翌日から 早めの申請を推奨
再就職手当の申請 1か月以内 再就職した日の翌日から
傷病手当金の時効 2年 労務不能であった日ごとに
もっとも見落とされやすいのは「受給期間の延長」です

療養で働けない場合、失業手当の受給期間(原則1年)を最長4年まで延長できます。

ただし申請しないかぎり自動では延長されません。傷病手当金を受け取っている間は生活が成り立っているため、失業手当のことを考える機会がなく、気づいたときには期間が過ぎていた、というケースが起こりやすいところです。

時系列で見る全体の流れ

図解4|在職中から受給までの流れ
在職中|退職を考え始めた段階
加入期間を確認する
健康保険と雇用保険、それぞれの加入期間。区切りに近い場合、退職時期の調整が有効なことがあります。

在職中|体調に不安があるとき
医療機関を受診する
労務不能かどうかを判断するのは医師です。受診していない期間は、あとから証明できません。

在職中|退職の意思を伝える前
記録を手元に残す
タイムカード、給与明細、業務メール。離職理由の判定に使う場合があります。

退職日
労務不能の状態が続いているか
傷病手当金の継続給付を受けるには、この日の時点でも労務不能である必要があります。

退職後14日・20日以内
健康保険と年金の手続き
任意継続を選ぶ場合は20日以内。国民健康保険・国民年金は14日以内です。

退職後10日〜2週間
離職票が届く
届いたら、離職理由と賃金の記載を確認してください。

退職後30日を過ぎた頃|療養中の方
受給期間の延長を申請する
申請しないと、失業手当の権利が1年で消えます。

療養中
傷病手当金を毎月申請する
時効は日ごとに2年。ためずに申請してください。

回復後
ハローワークで求職の申込みをする
この時点で傷病手当金は終了し、失業手当に切り替わります。

あなたの場合を確認できます

月収と退職予定日を入れるだけで、受け取れる見込み額と、
いつ・いくら入金されるかのスケジュールが表示されます。

受給額をかんたん試算する

※ 試算です。実際の支給は各窓口の審査により決まります

状況別|どこから読めばよいか

在職中で、体調に不安がある方

退職日が決まっている方

すでに退職された方

手続きの進め方を知りたい方

記事の一覧

制度のしくみ

手続きの進め方

判断のポイント

注意したいこと

最後に
  • 制度は公開されており、ご自身で申請できます
  • ハローワーク・健康保険の保険者・市区町村で、無料の相談が受けられます
  • ただし各窓口は担当する制度のことしか案内しません
  • 全体の順番と期限は、ご自身で組み立てる必要があります

この記事が、その組み立ての助けになれば幸いです。

ご自身の状況で判断に迷う場合は、一度ご相談ください。確認だけでも承ります。

参考にした公的機関の情報

本記事は制度の一般的な説明です。実際の支給の可否・金額・期間は、加入先の健康保険の保険者およびハローワークの審査により決定されます。当社が受給を保証するものではありません。

当サービスは民間の相談サポートであり、公的機関ではありません。症状のない方に受診をおすすめするものではなく、事実と異なる申告をおすすめするものでもありません。

本記事に記載の金額・給付日数などの数値は、令和7年8月1日時点のものです。基本手当日額は毎年8月1日に改定されます。

※本記事は制度の一般的な説明です。個別の可否・金額は、健康保険の保険者およびハローワークの審査により決定されます。記事内容は公開時点の情報にもとづきます。

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